ディナーの名画『最後の晩餐』の謎

ディナーの名画『最後の晩餐』の謎

万能人だったレオナルド・ダ・ヴィンチ

パーティーやディナーにまつわる壁画に有名な『最後の晩餐』があります。
あまりにも有名で、実物を見たことが無くてもどんな絵なのか、誰もが知っています。

芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチの作品はどれも有名で「モナ・リザ」「岩窟の聖母」など、現在でも多くの人々に影響を与えています。
ダ・ヴィンチの作品は研究者だけでなく、キリスト教への影響も強く、様々な解釈がされています。

かつてイタリアに存在した国「フィレンツェ共和国」で生まれ、絵画、彫刻、建築、音楽、科学、数学、工学、発明、解剖学、地学、地誌学、植物学など様々な分野で功績を残し、67歳でその生涯を終えました。

晩年に制作された「最後の晩餐」には、多くの謎が存在し、現在でも様々な憶測が飛び交っています。 今回は、その最後の晩餐の謎について紹介します。

最後の晩餐の謎

『最後の晩餐』は、サンタ・マリア・デッリ・グラッツェ教会付属の食堂に描かれました。
その後、改築や馬小屋として使用されたり、空爆に曝されましたが、奇跡的に残りました。
しかし、損傷が酷く、近年になって徐々に修復され、その姿を取り戻してきました。

中央にはイエス・キリストが座り、ヨハネの福音書13章21節にある、「12弟子の中の一人が私を裏切る」と予言するシーンの直前を描いたものになります。

しかし、この絵画には気になる点がいくつも存在します。

女性?男性?

イエスのすぐ左の3人の人物が居ます。
その3人の中で緑の布を身にまとい、袋を握っているのがイエスを裏切りった「ユダ」とされています。

その中で眠っているような人物がいますね?
一般的に見れば女性に見えますが、公式見解では「使徒ヨハネ」としています。
ダ・ヴィンチはヨハネを中性的に描いた「洗礼者ヨハネ」の絵画も存在しているところからヨハネと解釈したのでしょう。

推測では、キリストの妻「マグダラのマリア」ではないか?という説もあります。
この人物は、元々はイエスの隣に描かれており、それを良しとしなかった存在がいたのではないか?という推測もあります。

テーブルに並ぶ食事

共観福音書では、15日で「過越の食事」というユダヤ教の儀式に即したものになっており、しきたりでは、子羊の肉を食べる事になっています。
そのため、テーブルには酵母が入っていないパンとワイン、そして、メインの羊を置くのが通例になっています。

しかし、テーブルにあるのはで、酵母を入っていないパンは通常膨らまないのですが、この絵では膨らんでいるように見えます。

ユダの位置

上記では、裏切りのユダの位置を左の3人の中の1人としましたが、これにも様々な意見があります。

「最後の晩餐の専門書」では、左3人の中の1人と紹介していますが、通説では右から2番目の白く長い髭の人物がユダとしています。

また、女性のように見える謎の人物がユダとする説もあり、謎は深まるばかりです。

ペトロのナイフ

イエスのすぐ左の3人の内、ユダと言われている男の直ぐ後ろには「ペテロ」というナイフを持った男性がいます。
ナイフを握る右手を腰に、裏切り者は殺してやりましょうと言わんばかりの態度。

このナイフを持つ手の位置に違和感を覚える人もいるようです。
この手は12人の誰の手でもないとも言われていますが、実際に同じポーズをとるとあまり違和感のないポーズで、様々な推測が流れています。

聖杯の有無

最後の晩餐ではコップは12個描かれていますが、現在のキリスト教会が行う主の聖餐の儀式の起源となる、聖杯(カリス)では立派な杯を使用します。
しかし、この絵では質素なコップしかなく、これが聖杯となのかどうか判断しかねます。

もしこれが聖杯だとするなら、ダヴィンチはなぜ質素なコップを描いたのでしょうか?

修復作業で判明したこと

修復作業が進むにつれて色々なことが判明してきました。
修復前には実はテーブルの上には魚料理があり、これはキリスト教徒が隠れシンボル「イクトゥス」を表現していました。
ローマ皇帝「コンスタンティヌス1世」によってキリスト教徒は迫害されてた時代、人々はイクトゥスを書いて、キリスト教を信仰していました。

他にもキリストの口が開いていた、背景の左右の壁には花模様のタペストリがあったことが判明しました。

数少ない完成品

ダヴィンチは多くの作品を残してきましたが、その多くは未完成のまま次の作品の製作に移っており、「最後の晩餐」は数少ない完成品として知られています。
それだけ好奇心旺盛な人物のだったのかもしれませんね。

遅筆で有名だったダヴィンチですが、「最後の晩餐」は3年というダヴィンチにしては速いペースで完成させました。
教会から催促があったのか、それともこの絵に何か思うものがあったのか分かりません。

ですが、ダヴィンチはこの絵に遠近法や明暗法、解剖学といった、それまでに培った技術を注ぎ込んでおり、もしかすると何か伝えたいことがあったのかもしれません。

他にも様々な推測が

絵の復元といっても独自の解釈が入ることもあり、元の壁画や絵画と比べるとそうだったのか?と疑問に思うような箇所も存在します。
また、修復にも技術が必要で、修復者の技術力が低いと黒ずみやカビが発生し、かえって酷くなることもあります。

こうした積み重ねにより、謎が謎を呼び、やがて大きなミステリーになっていきました。
小説「ダ・ヴィンチコード」は、そうしたいくつもの謎や憶測をストーリーにした作品で、映画にもなりました。
多少、宗教や歴史の知識が必要ですが、非常に面白い作品になっています。

見る人によって、その意味が変わるレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」。
人が集まった際には、話の種にしてみてはいかがでしょう?
それまで見てきた絵が違うものに見えるかも知れません。
【関連タグ】 | |
新着TALKS
F3_H1y_C1
pooolさん
2017/12/25readmore
F3_H2br_C2
お名前さん
2017/12/17readmore
F2_H2br_C2w
遠田 久素絵さん
2017/12/16readmore
F1_H1y_C3
新規野新規さん
2017/12/12readmore

page top